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竹籠職人の関根留吉さんの仕事場を訪ねる機会をいただいた。
留吉さんは83歳で、籠作りを60年以上続けている。 仕事をしているところを見学させていただいた。 一つ一つの所作が無駄なく淡々としている。 的確に丁寧に手が加えられ、籠が少しずつ出来上がっていく。 籠に適し竹を選ぶ眼力は、長年傍で手伝ってきた息子さんにも 遠く及ばない優れた能力らしい。 竹を鉈で裂いて薄いひごにする工程は最も難しいそうである。 とても時間が掛かり、根気の要る仕事で、竹の良し悪しによって 作業のやり易さが違うらしい。 留吉さんはほとんど手元を見ることなく手の感覚を頼りに コンマ数ミリの薄さのひごをスイスイと作っていく。 この技術を習得するのにどれぐらいの年月が必要なのか。 留吉さんの技を受け継ぐ人がいないことはとても残念だが 一人前になるまでにかなりの年月を必要とする。 たとえ後継者がいたとしても、1個あたりにかかる手間を考えると 職業として十分な収入が得られないそうである。 一時期、中国産の安い竹製品が輸入されるようになり 多くの職人さんが廃業してしまった。 ここ3,4年再び国産の竹籠が注目をされ、現在は製作が注文に 追いつかないほど人気らしい。 夏場は竹の状態が良くないので、毎年10月まで休業するとのこと。 「今から作ってもらうことはできますか」というお願いに 「竹に聞いてみないとわからない」と答えが返ってきた。 自然の摂理に従いながら、人間の技の極みに達する。 自分はとても及ばないけど、目標にしたい。
by minoru_wp
| 2012-06-23 01:44
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